今回は部下をうつ病にさせてしまう上司の特徴というテーマでお伝えをしていきます。
・最近部下の様子がおかしい
・自分への信頼がなくなっているような気がする
・もしかして自分の態度が悪かったかも?
こんな風に悩んでいる人向けの内容になっています。
本記事では、
「部下をうつ病にさせてしまう上司の特徴」のほか、
実際に部下をそういう状況に追いやってしまった場合、どのように対処するのが一番いいのか。
ここについても触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
部下をうつ病にしてしまう上司の特徴10選
①コミュニケーション不足
特徴の1つ目はコミュニケーション不足です。
・フィードバックを提供しない
・目を合わせない
・指示が来ない など
このようにコミュニケーションが不足している場合、部下は孤立感を感じてしまいます。
孤立感とは、言い換えれば「自分なんか必要じゃない」と感じてしまう状態のことです。
こうなってしまうと鬱になってしまう可能性が高まります。
②過度な仕事量や無理な期限設定
・現実的でない期限を設定する など
こういうことが続くと相手のストレスやプレッシャーを増大させます。
「どう頑張っても達成できない仕事」は部下にとって一番のストレスです。
こういった状態が続くと、部下のメンタルに悪影響を及び、鬱になる可能性があります。
ひとつだけ勘違いしてほしくないのは、
プレッシャーを適度にかけることは部下の成長には必要だということです。
ここでいう適度なプレッシャーとは、
ギリギリ達成できるかどうかの瀬戸際の目標設定だと思ってください。
こういったギリギリの目標を設定して、乗り越えさせる。
これができると、部下の成長に繋がりますし、自分との信頼関係構築にもなります。
ここのバランスは結構難しいですが、部下のことを普段からよく見ていればわかるはずです。
この辺の「普段からの部下とのコミュニケーション」に自信がない方はこちらをどうぞ。
参考になると思います。
③フィードバックや評価の不公平さ
「こんなに頑張ってるのになんで評価してもらえないの?」
こういった部下の感情は、鬱にかなり近いところにあります。
さらに、
「俺の方が貢献しているのになんであいつの方が評価されてるんだ?」
といった他の人間との比較感での不公平さ。
この辺りも気を付けた方がいいでしょう。
もちろん、この部下の思い過ごしで「自分のことを過大評価しているだけ」という可能性もあります。
が、上司なら部下のことは正しく評価してあげないとこういった事態を招くということは頭に入れておきましょう。
特にありがちなのが、縁の下の力持ち社員の不平等評価です。
どうしても、
・自分に媚びてくる人
・世渡り上手な人
・要領が良い人
こういった「表向きが良い社員」が評価されがちですが、見えない活躍をしている社員というのも存在します。
さらに、こういった目に見えない活躍をしている社員というのは往々にして、
・控えめな性格
・メンタルが強くない
といった特徴があることが多い。
こういった人間を正しく評価できないと、うつ病社員を生み出すきっかけとなります。
この辺の「縁の下の力持ち社員との接し方」については別記事で解説をしていますので、気になる方はどうぞ。
④部下を信用しない
「俺のこと信用してないの?」
こんな風に部下に思わせてしまうことも、うつ病の原因です。
✅例えば・・・
・誰でもできるようなことをわからない前提で教えてくる
・他の社員を監視役につける
・仕事を完遂させずに途中で取り上げる など
こんな行動をとっていると、相手に「俺のこと信用してないな」と受け取られてしまう。
先程もいったように、「信用されていない」というのは「鬱」にかなり近い感情です。
心当たりがある人は気を付けましょう。
とはいえ、なかなか出来の悪い社員さん相手だと心配になってしまう気持ちもわかります。
そういう場合は、「取り返しがつかない状況になる一歩手前まで我慢する」ことを意識するといいですよ。
「おいおい、そのまま行ったら失敗するぞ」と思ってたら、ギリギリのところで自分で気が付いて軌道修正したみたいなケースもあります。
これこそが部下の成長(気づき)ですので、その機会を奪いつつ、うつ病になる機会を与えているという認識を持ちましょう。
⑤感情的に怒る
「部下を萎縮させること」
これもうつ病にさせる原因です。
萎縮させるということは、いわゆる「報・連・相」を相手ができない状況に追い込むことでもあります。
相談ができなければ失敗するし、報告や連絡ができなければ失敗の火種はどんどん大きくなる。
この悪循環にハマって鬱になってしまう。
もちろん指導やダメなことをダメという姿勢は必要。
ただ感情的に怒る必要は一切ありません。
この怒ると叱るの違いについては別記事で解説をしていますので興味があればどうぞ。
⑥頭ごなしに否定をする
「頭ごなしに相手のことを否定する」
これも相手を鬱に追い込む原因です。
一番ダメなのは「相手の話をさえぎって否定する」ことです。
もちろん、
・最後まで聞かずともダメだとわかってしまう
みたいなことって往々にしてあるんですよ。
でも、絶対に話は遮ってはダメ。最後まで聞く。
途中で否定をされると、部下はすべてを否定されたような気持ちになります。
そしてそれが萎縮へとつながり、口を開けなくなり、鬱になっていきます。
気を付けてください。
もちろん、ダメなものをダメと言うことは必要です。
ただし言い方やタイミングを見極めましょうという話です。
⑦興味がない素振りをする
「この人、俺の仕事に興味ないな」
部下にこんな風に思わせてしまうのもダメ。
どうしたって、
・タイミング的に重要な仕事とそうじゃない仕事
などはあるわけです。
仕事Aは締め切りが近くて、仕事Bはまだ余裕があるなど。
こういう場合、どうしても仕事Aにかかりきりになってしまう。
それはしょうがないんですが、「仕事Bの方も少しは見てやってくださいよ」という話です。
相手の話の途中で、
「わかったわかった、あとで見ておく!」
「空気読めよ!」
こんな風に突き放すようなことを言ってしまっている人も多い。
「自分のやってる仕事なんて、どうせそんなもんですよ」
こんな風に相手に思わせてしまう。
こんな感情は、かなり鬱に近いものです。
心当たりある人は気を付けましょうね。
⑧ミスを許さない雰囲気を作る
部下がミスをした時の上司の対応はかなり重要です。
✅ミスをした時のダメな例
・いつまでもネチネチと嫌味を言う
・相手の主張を言い訳と決めつける
こんな風に、ミスを許さない雰囲気を作ると部下は鬱になります。
⑨仕事を丸投げ(フォローしない)
・何のフォローも声かけもしない
こんな風に仕事の丸投げになっていませんか?
「ここまで終わったら一旦一緒に確認しよう」
「助かってるよー、ありがとう」
こんな風に、逐一声をかけてあげながら業務を完遂させてあげること。
こういうのがないと部下は「押し付けられた」と感じます。
その時点で萎え。
さらに、その仕事の出来がいまいちだった場合に、
「こんなこともできないのか!」
なんて言われたらガン萎え。
「見てもねーくせにガタガタ言うんじゃねーよ」と瞬間で病みます。
⑩好みでえこひいきをする
上司が特定の部下だけを可愛がっている素振りを見せると部下は腐ります。
「どうせ自分のことなんかどうでもいいんでしょ」
「仮に結果出したって好かれてないから評価されなそう」
「ごますってるやつが偉いのかよ」
こんな風に感じて病みます。
もちろん、業務スキルをベースに評価。そして待遇に差をつける。
これは絶対的に必要です。
そうではなくて、人間的な部分。
いじりやすいとか、可愛げがあるとか、自分に似てるとか、自分にとって気持ちいいことを言ってくるとか。
こんな理由でその部下のことを可愛がっている様子を見せると、それ以外の部下は萎えます。
あくまで人間関係的な関わり方は公平を保ちましょう。
鬱になってしまった部下への対処法3選
では実際に部下が鬱になってしまった場合どうすればいいかについて解説していきますね。
①とにかく相手の気持ちに共感
とにかく相手に共感をすることが大事。
相手の状況、辛かった想いを理解してあげること。
「甘えてんじゃないよ」
「それお前の問題じゃん」
こんな風に言いたくなることもあるでしょうが、我慢です。
とにかく相手に共感をして、自分は味方だということが伝わるようにしましょう。
②話を聞く場を作る
相手にガス抜きする場を与えましょう。
電話してもいいし、面談の場を作ってもいいし、食事や飲みに誘うのもいい。
それが難しいなら「最近どうだ?」とさりげなく声をかけてみるのもいい。
とにかく相手が抱えている悩み、モヤモヤをヒアリングしてあげること。
ただし、部下の悩みがあなたへの負の感情だった場合、あなたが聞いても素直には話してくれないでしょう。
そういう時は他の部下や信頼できる人にさりげなく聞いてもらいましょう。
とにかくガス抜きをさせてあげること。これが大事。
③困っている素振りを見せる
鬱になってしまう大きな原因の1つに「自分の存在意義が感じられなくなる」というのがあります。
簡単にいえば「俺なんか必要ないんでしょ」と思ってるってことですね。
だからこそ、
・実際に業務的に困っている感
を出していくといいですよ。
そうすることで、戻ってきやすい環境を作ることができるし、自分は必要とされているんだということを感じさせることができます。
【おまけ】悩みすぎない方がいい
ここまでで、
・鬱になってしまった部下への接し方
について解説をしました。
本題は以上なんですが、最後におまけ。
あんまり悩みすぎない方がいいですよということです。
「部下が鬱になった」なんて言ったら、真っ先に上司の責任問題になりますよね。
その結果、
「俺なんかしちゃったかな」
「俺の日頃の指導に問題あったかな」
こんな風に必要以上に責任を感じてしまうケースも少なくありません。
もちろんダメなところがあるなら直さなくてはいけませんが、ちょっとしたことで相手のメンタルが病んでしまうことって結構あるんですよ。
・気分が憂鬱だなー
こんなのも鬱と言ってしまえば鬱です。
しかも昨今、部下サイドの主張が強い時代ですから、
「それ自分の問題じゃん」
みたいなことなのに、すぐ鬱とか言う人いるんですよ。
なので、先ほどもいったように気にしすぎは良くないですよ。
逆に気にしすぎて、
・自分に自信が持てなくなる
・判断に迷ってしまう
こんな風になってしまう方が上司としてはよっぽど問題なので。
ただし、「日頃の部下への接し方」について見直した方がいいかもなという気持ちが少しでもあるならこちらを読んでみることをおすすめします。
部下に慕われる上司になるための心得を計50個の項目で徹底解説しています。
それではまた次回!
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