「部下のモチベーションが低い」
「なんでもっとやる気出してくれないんだろう」
こんな風に悩んでいる上司の方も少なくないと思います。
一昔前であれば「気合が足りねぇんだよ!」で終わりでしたが、今は大パワハラ時代。
よしよししながらモチベーションを高めてあげないといけないのが現実です。
また、やる気ある奴だけを採用したいと思っても、なかなか人を集めるのも難しい。
「どうやら今のメンバーで乗り切らなきゃいけない」
「けどやる気がない奴ばかりで八方塞がりじゃん」
今回はこんな悩みをもつ方に向けて、
部下のモチベーションを上げまくる上司がやっていること
というテーマでお伝えしていきますね。
では早速ですが、本題に入っていきましょう!
①適切な目標設定
1つ目が適切な目標設定をすることです。
昨今だと「目標」に対するイメージが悪いですよね。
✅目標と聞いてイメージされがちなもの
・強制
・パワハラ
・きつい
こんな感じ。
ただ、本来目標というのは、
達成感を分かち合い、団結力を高めるためのもの
なんですよ。
そのために上司は「高すぎず」「低すぎず」で、
適切な目標設定を部下に設定してあげる必要があるんですよ。
この「高すぎず、低すぎず」というのがポイントです。
高すぎても、低すぎても部下のモチベーションを下げますのでね。
目標設定のコツについては以下の記事を参考にしてください。
②フィードバックを怠らない
2つ目が部下へのフィードバックを怠らないこと。
前提として、人間みんなかまってちゃんなんですよ。
自分が頑張ってるところは見てほしいし、結果出したら褒めてほしいの。
部下のモチベーションを上げる上司はここを丁寧にやる。怠らない。
ちょっとした成果でも、
「すげーじゃん、努力のたまものだな!」と褒める。
周りからはあんまり気が付いてもらえないようなことを見つけて、
「いつもそんなことやってくれてたんだね、ありがとう」
こんな風に必ずフィードバックをする。
自分のことを見てくれているという感覚を相手に持ってもらうこと。
これが大事です。
③成果が出たらド派手に褒める
部下がちょっとでも結果だしたらビッグチャンスです。
ここぞとばかりに褒めちぎるんですよ。
ただ「口で褒めるだけ」では芸がありません。
✅褒めるときの例
・涙を流す(涙が出そうと言うだけでも◎)
・賞状を作って渡す
・表彰式をする
・お祝いを渡す
・インタビュー動画を回す
・みんなで記念撮影をする など
「えっそんなことするの?」と思った方もですが、これが大事なんですよ。
相手も照れて苦笑いするかもですが、内心喜んでいます。
要は、
↓
「次ももう少し頑張ってみようかな」
この流れを作ることが大事。
そのためにも、ちょっとでも部下が成果出したらオーバーリアクション。
とにかく褒めまくること。
「褒めるの苦手なんだよね」
「そんなところで満足してほしくない」
「褒めたら調子乗りそう」
こんなこと言ってる場合ちゃいますよ。
④適度なプレッシャーを与える
部下のモチベーションを上げる上司がやっていること4つ目。
適度なプレッシャーを与えること。
これまで200人近くの従業員さんと関わってきましたが、
モチベーションを落とす理由って結構共通しています。
それって「無気力な時」なんですよ。
「暇な時」ともいえます。
要は、なんの目標もなくただ出社して、いつもの仕事をのんびりやって、なんの達成感を味わうこともなく退社する。
これが無気力な仕事。
プレッシャーを与えるというのはこの逆。
プレッシャーといってもパワハラしたり、雰囲気悪くしたりしろって言っているんじゃありません。
ここでいうプレッシャーとは、
「部下が頑張れば手が届くか届かないかくらいの目標を与えてあげる」ことです。
「適度に忙しい状況」ともいえます。
ただし、これをするには日頃から部下のことをよくよく観察してることが条件。
そうじゃないと相手の能力も、こなせるキャパシティもわからないからね。
⑤適度に配置転換をする
5つ目が適度に配置転換してあげること。
1つの仕事やってると誰だってマンネリ化してくるんですよ。
マンネリ化してくると、何のためにやってるかわからなくなって、だんだんモチベーションなくなってくるんですよ。
そうならないために、定期的に新しい仕事教えたり、プロジェクトメンバーの配置転換をしたりして、新鮮味を与えてあげるのがいいですよ。
⑥肩書きや役職をもたせる
肩書きや役職というと結構大変なイメージありますよね?
また、
うちの部下にそんな優秀なやつはあんまりいないんだけど
こんな風に思う人もいるかもです。
が、そんな大それたことじゃなくていいんですよ。
「○○リーダー」とか「○○隊長」とかで十分。
要は、(小さなことでも)「自分に任せてもらえた」という感覚を相手に与えること。
これが大事。
任されるということは、ある程度自分のことを認めてくれてるってことだよね!と相手は思うわけですよ。
これがあるとモチベーションは爆上がりします。
⑦話ができる関係性を作っておく
部下と話ができる関係を作っておくこと。これも重要なことです。
「話ができる関係とは?」と思った方もいるかもですが、
言い換えると、「この人は自分の話を聞いてくれる」と相手に思ってもらうことです。
✅ポイント
・すぐに自分の話にもっていかない
・長々と自分の話をしない
・早とちりで解決策を提示しない
・話を聞くときは手を止めて目を見る
こんなようなことを意識するといいですよ。
⑧オンオフの切り替えをはっきりする
「叱るときは叱る、楽しむときは楽しむ」
「働くときは働く、帰るときは帰る」
こんなオンオフがしっかりできていないと部下のモチベーションは下がる一方です。
✅ダメな例
・上司より先に退社しづらい空気をつくる など
自覚ある人は気を付けましょうね。
⑨目標への進捗を逐一共有する
チームでなにか目標を達成するときに、
進捗を逐一メンバーに共有すること。
これ結構大事ですよ。
目標をもつことの意味については冒頭伝えた通りですが、
チームとしての団結、達成感を味わうためです。
そしてこの達成感を味わうためには盛り上がりが必要なんですよ。
✅例えば商品を100個売りたい場合
「今20個! 予想よりいいペース!」
「残り時間半分だけどまだ50個いってない! やり方変えよ!」
「一気に盛り返した! あと少し頑張ろう!!」
こんなイメージ。
みんなで盛り上がってますよね。
この盛り上がりって、途中経過を共有してるから起こることなんですよ。
・蓋開けたら結果はこうでした
これだけだと、仮に結果がよかったとしても何の達成感も共有できず、部下的には何も嬉しくないんですよ。
これで結果がダメだったときなんか、もっと最悪です。
とにかく、目標までの進捗を細かく伝える。そして盛り上げる。これが大事。
⑩チームを細かく組織化する
次が「チームを細かく組織化する」ということです。
一般的には部長、副部長、課長・・・といったように会社から決められた役職。
そしてそれに伴った組織化がされていますよね。
ポイントは、そこからさらに細分化するといったイメージです。
✅僕の前職の場合
僕が前職でいたチームでは、オフィシャル(会社が決めたもの)では、
課長が1人いて、その下に12人の部下がいるといった具合でした。
ただ実際は12人の中から3人のチームリーダーを決めて、4人×3チームの組織としていました。
なぜこれが大事なのか?
理由は大きく2つです。
②責任感が生まれるから
それぞれ簡単に説明しますね。
これも先程言いましたね。
部下は「頼られることで今まで以上の力を発揮するもの」なんですよ。
だからこそ、決められた役職以外にも、○○リーダーとかいって、
新たに誰かをリーダーに任命して、後輩の面倒とかを見させるんですよ。
「リーダーとして後輩を育成してほしい」
上司からこんなん言われたら、「頼られてる感」「認めてもらえてる感」が満載だと思いませんか?
要するに組織の細分化は、
面倒見る側にとっても見てもらう側にとってもWINWIN
ってことなんですよ。
⑪部下の悩みを的確に捉える
部下の悩みや相談ごとを的確に捉えてアドバイスすること。これも大事。
✅やりがちな例
・とりあえず自分の過去の武勇伝を語る
部下からすると、
「いや、悩んでんのそこじゃないんだよな」
「そして話が長い」
「もういいや、とりあえず聞き流そ」
「話早くおわれー」
「もう絶対この人には相談しない」
こんな思考になっています。
ただ気持ちは少しわかります。
部下ってだいたい同じようなところで、同じような悩みにぶつかるし、
往々にして自分も同じような壁を乗り越えてきた経験があるんですよ。
だからこそ、
「あぁまたその悩みか」
「それなら俺のこの経験が使えるな」
こんな風にろくすっぽ相手の話聞かずに脳内整理しがちなんですよ。
まずは話を最後まで聞く。決めつけないこと。
⑫キャリアプランを聞いておく
部下のキャリアプランを聞いておくことも大事ですね。
キャリアプランとかいうとわかりづらいですが、
要は、「行きたい部署」とか、「今後独立したいのか」とかそういったことです。
これの何がいいって、
何か指示や目標を与えるときに、それを動機づけとして紐づけることができるんですよ。
例えば、
「今後○○の部署行きたいんだろ? それならもっと頑張らないと厳しいぞ!」
こんなイメージ。
部下からしても、
「そうだな、それなら頑張らないと」となるし、
「この人は自分のことをちゃんと理解してくれてる」という認識にもなる。
注意点としては、聞き出すのが意外と大変ということ。
普段自分のことろくすっぽ見てくれていない人に、
自分の将来のこととか話したくないでしょ。
せめてものポイントとしては、
相手の将来を聞く前に、自分の将来のプランを語ること。
人に名前を聞く前に自分から名乗れってのと一緒で、
まずは自分から情報公開することで相手の話も聞きやすくなりますので。
⑬部下の提案には耳を傾ける
部下がなんか提案してくることってありますよね?
「ここもう少しこうした方がいいんじゃないですか?」
「実のキャンペーンこんなんやりたいんですけど」
こんな感じで。
こういう時は「大チャンス」でもあり「大ピンチ」でもあります。
というのは、ここでの対応で今後の相手との関係性が一気に決まるからですね。
こういう時に部下の提案に耳を傾けられる人は部下のモチベーションを上げられます。
あ、ちなみに耳を傾けるというのは何も「すべてを鵜吞みにする」わけじゃないですからね。
良いものは取り入れるし、ダメなものはダメと言う。
大事なのは「ちゃんとレスポンスをする」こと。
一番ダメなのはスルーすること。聞かなかったことにして流すこと。
「この人には何をいっても無駄だ」と思われた瞬間にモチベーションは消えます。
ここについては別記事で詳しく解説していますので、そちらをどうぞ。
⑭成果はメンバーにすぐ共有する
ちょっとした成果でも、
「○○がこんな成果出したよ! みんなも頑張ろうな!」
こんな具合にすぐメンバーに共有する上司。
これは部下のモチベーション上がります。
「頑張れば(成果出せば)ちゃんと評価してもらえるんだ」
ということがチームに浸透することに意味があります。
頑張ったとは思うけど、まだまだ俺が求めているレベルに達していないとか言っちゃう(思っちゃう)上司は今すぐ滝に打たれてきてくださいね。
⑮部下の失敗は過程を見る
部下が失敗した時の対応。これ大事です。
✅ダメな上司
「どうやって挽回するか考えよう」
これの何が悪いかわかりますか?
「部下が何を考えて、どういう思いで判断した結果、失敗になってしまったのか」
ここを一切ヒアリングできていないんですよ。
部下のモチベーションを上げる上司は、まずはじめにここを抑えるんですよ。
「なんでそうなったの?」
「どういう考えでそうしたの?」
こんな具合に聞く。
そして部下の考えを聞いたうえで、
「あぁ、それは見通しが甘かったね」
「でもそこまで考えられてたことはよかったよ」
「ってことは次はここを改善すれば良さそうだね」
こんな話になってくる。
そうすると相手は指導を受け入れられるんですよ。
ただ頭ごなしに叱られるだけではモチベーションは下がるだけですが、
これができると逆にモチベーションは上がります。
対応で天と地ほどの差が出ますよ。
⑯背中で見せる(率先垂範)
率先垂範ってよく言われますよね。
いわゆる背中で見せるってやつです。
ただ、これって結構難しいです。
何が難しいって、「上司(管理職)の仕事」と「部下(現場)の仕事」って明らかに違うものだからですね。
背中見せるのが大事だからといって、管理職業務を放棄して現場に出てばかりでは意味わからんですよね。
ただ逆に現場に入らな過ぎて部下の不満が溜まることも少なくない。
これに対する答えは、
「チームとして何を達成すべきかを整理すること」です。
✅例えば(営業の場合)
・部下たちは頑張ってるけど難しそう
こんな時は現場に出て一緒になって死ぬ気で1件を取りにいくんですよ。
逆に、
「まだ月の半ばで部下たちが頑張ればリカバーできる範囲だ」
と判断するなら、現場に出る必要はない。
みんなを鼓舞する「管理職業務」に徹すればいい。
仮に部下たちが「手伝ってくれ」だなんだとブーブーいったとしてもね。
要するに、最も重要なのはチームの目標達成。
そのためなら現場にだって出るし、地面這いつくばってでも達成させてやるという姿勢。
これが背中を見せるということ。
これができると部下のモチベーションはグッとあがります。
⑰部下に同僚の陰口を言わない
特定の部下の悪口や愚痴を、他の部下に言ったりしていませんか?
つい、
「あいつこの前こんなことやりやがってさー」
「何回教えても同じことやるんだよ・・」
こんな風に、部下の愚痴を他の部下にこぼしてしまう人がいます。
これやると一発アウトです。
愚痴を聞かされた部下からすると嬉しいんですよ。
「俺は特別なんだ」
「あいつとは違う」
「俺のこと評価してくれてるんだ」
こんな風に思う。
そして鼻高々に周りに言いふらすんですよ。
「上司がお前のことダメだって言ってたよ」
「もっと頑張らないと~」
「俺は評価されてるけどな」
こんな風に。
そうすると悪く言われていた部下はどうでしょう?
最悪な気持ちになるんですよね。
直接言われるならまだしも、又聞きで。しかも同僚から言われる。
そんなんされたらモチベーション爆下がりですよね。
どんなに信用している部下だとしても、同僚の悪口は絶対に言わないように。
⑱感謝を伝える
最後、ちゃんと感謝を伝えることです。
日々業務をしていると、
「部下がやってくれていること」よりも
「やっていないこと・できていないこと」の方が
目につくようになってきませんか?
誰でもそうなんですが、やってくれていることはどうしても当たり前になってしまいがちなんですよ。
「やっていることは当たり前」
「できていないことは叱られる」
こんな扱いをされたらモチベーションは下がりますよね。
こうならないためのポイントは「あいつがいなかったらどうなっているだろう」と想像することです。
そうすると、
「いつも当たり前にやってくれていること」のありがたみを感じられたり、
「こんなこともやってくれてたのか」といった気づきもある。
そして部下のモチベーションを上げる上司はちゃんと伝えるんですよ。
「いつもありがとう」と。
とはいえ、これを毎日意識するのは難しいので、
「部下を叱った時」や「部下にイライラした時」など、
ネガティブなシチュエーションになった時に思い出すようにしてみるといいですよ。
ということでまとめです。
✅部下のモチベーションを爆上げさせる上司がやってること18選
「部下とうまく接することができていない」
「部下のモチベーションってどうやったらあがるんだろ?」
こんな風に悩んでいる方は1つ1つ実践してみてくださいね。
もっともっと知りたい!という方はこちらも覗いてみてくださいね。
それではまた次回!!
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